Home > コラム > 『挨拶2』

『挨拶2』

前回のコラム『挨拶1』で挨拶の大切さと、挨拶は身を守ることを書きましたが
実際に挨拶で助かった私の事例を紹介します。
私は勝田勤務で3.11では交通機関無しで家(日立市)に帰るしかありませんでした。
地震直後、会社のグラウンドで聞いた情報では6~10mもの大津波が押し寄せているとのことで、
私の家は海岸から200mなので家と車は駄目だと覚悟し家族の安否のことだけを考えていました。
駅に一旦行きましたが、人で溢れており当然電車も走っていません。
覚悟を決め家まで歩くことにし、つながらない携帯をかけながら1時間ほど歩くと電話ボックスに
人がいることに気付き『携帯はつながらないが公衆電話は大丈夫では・・・』と思い電話ボックスに
近付くと電話ボックスから若いあんちゃんが出て来ました。
声を掛けるか一瞬迷いましたが『こんにちは!電話繋がりますか?』とたずねました。
公衆電話もつながりませんでしたが、あんちゃんにどこまで行くのか聞いたところ、あんちゃんは
『勝田のパチンコ店に出勤するところで、大渋滞で出勤が遅れることを店長に電話したい』
とのことでした。私は『パチンコ店の中はメチャメチャで、出勤してもどうしようも無い、それより
自分の家の心配をした方がいい』と言いましたが、あんちゃんはそれでも職場に顔を出したい様でした。
私は見た目より案外真面目だなあと思い、家はどこかと尋ねるとなんと『おおみか(日立)』とのことです。
それを聞いた瞬間、私は『このあんちゃんの車で何とか日立まで帰りたい』と思い必死に家に帰る説得を
しました。それが功を奏しあんちゃんは『そうですね、会社より自分の家が大事ですよね、
それでは一緒に帰りましょう』と言ってくれました。
あの日、何時間も歩いて家に帰った人が沢山いると思いますが、非常に寒い日でした。
車の中は暖かくラジオで震災の情報を聞きながら帰りました。
あんちゃんの家は5キロも手前なのに私の家まで送ってくれました。(幸い家族も家も無事でした)
もし歩いて帰っていたら何時間もかかり寒く非常に辛い思いをしたと思います。
あの時、一瞬迷ったがあんちゃんに『こんにちは・・・』と挨拶して本当に良かったと思いました。
このことがあったので今は、スーパー、コンビニのレジの方にも『お願いします、ありがとうござました』
と言い、道路工事現場で誘導してくれる方にも窓を開け『お疲れさまです!』さらに河原子海岸での
ウォーキングですれ違う全ての方に『こんにちは!』と元気良く挨拶をしています。
長くなりましたが【挨拶は私を救った!】でした。
中嶋

  • 2011-12-17 (土) 7:03
  • コラム
  • 作成者:nakajima1

コメントx:1

goto 11-12-17 (土) 14:44

中嶋さんの体験から、どんな時にも挨拶が本当に大事だと
ということがよくわかりました。
少年団活動でも、常日頃から挨拶、礼儀についてはどんな
時にも、これから成長して大人になっても、重要であることを
語っていきたいと思います。

Home > コラム > 『挨拶2』

Return to page top