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中学生の中長距離の練習量

中学生中長距離ブロックコーチの二平です。

今回でコラム投稿3回目になりました。
今回は中学生の中長距離選手(ある程度走り慣れた選手向け)は
1日どれくらい練習をすればいいのかについて書きたいと思います。


先に練習量について結論を書くと1日10km以上は絶対走る必要は無いと断言します。
正直8kmも走る必要ないと私は思っています。
理由に関しまして中学生はレースで長くても3km程度しか走りません。
なので、3kmという距離になれるためには倍ぐらいの6km~8km走れば距離には対応できます。
さすがに8km以上のレースで結果を出すためには
1回で16km近く距離を踏ませる練習をしないと対応出来ないので、
高校生相手に駅伝(男子高校駅伝の最長区間は10kmあります)で結果を出す為の指導をするなら
距離(量)も踏ませるしスピード(質)も求めるという練習をしなければなりませんが、
3km以下で結果を出すためには量よりも圧倒的に質を重視すれば間違いなく結果は出ます。

ポイント練習(インターバルやペース走などきつい練習と考えてください)の目安量は
ペース走で4km~8km、インターバル(本数間にjogやwalkなど不完全休息でつなぐ練習)や
レペテーション(本数間は3~10分間ぐらいの完全休養でつなぐ練習)での速いペースで
走る部分は最大でも4km以上はやる必要ないと考えます。
特にインターバルやレペテーションに関しては基本的にうちのクラブでは
速いペースで走る距離は4kmも走りません。
(例えば2000×2とか400×10とかは基本的にやりません)
長くても3200mぐらいで3000m行かない時の方が圧倒的に多いです。

さらに1500mや800mで結果を出す為の練習量になるとさらに量より質になります。
速くなるためにはレースペースより速い動きをしなければ速い動きを取得出来ないので
ペース走よりレースペース以上で走ることが多くなるインターバルやレペテーションの方が
重要な練習になると考えています。
しかし毎日インターバルやレペテーションをやると当然身体にダメージが蓄積されて
怪我のもとになりますし、疲れた状態で速い動きをすることが出来なくてしまいます。
ですので、インターバルやレペテーションをやったなら
最低中2日~3日は休養jog(LSD)や完全休養をはさむようにしてください。

ポイント練習の間に休みや軽い練習を入れる理由は、休むことによって超回復を引き起こすためと
軽く身体を動かすと血流が良くなり身体の回復が速くなるし筋力が衰えてにくくなるからです。
※超回復については私が書きました自主トレーニング(中学の中長距離選手へ)
に詳しく書いてあります。
ちなみに時間があるなら60分間LSD(1km7分30秒ペースより遅く走る)
を休養jogとしておすすめします。
理由はクラブ内での秘密になっておりますので残念ながら書くことが出来ません。
ぜひクラブに入団して二平に教わりにきてください。


それと速く走る為には筋力トレーニング(補強)も欠かせません。
特に今の子供たちは筋力が弱っていると感じますのでむしろ走るより
筋力トレーニングをしっかりやった方が確実に強くなれます。
クラブの中長距離選手には筋力トレーニング(補強)を教えており
完全休養日と試合前の調整期間以外は基本的に毎日やるように言ってあります。
詳しい内容はここで紹介することは出来ませんが、
上半身より下半身の筋力トレーニング(補強)の割合の方が圧倒的に多いです。
下半身のトレーニングをしっかりやる事で怪我が減るだけではなく走りの安定感が増し、
走りのストライド(歩幅)が大きくなりピッチ(足の回転)が速くなります。
実際、筋力トレーニング(補強)をしっかり継続している子たちは、
バランスがよくなり、フォームも安定し、
楽にスピ-ド出る走り、故障の防止、につながっています。


今回の練習量についてはある程度走りなれた中学生向けに書きました。
走り慣れていない中学生についてはまず20~30分間走り続けることも難しいかもしれないので
まずは走りなれることから積み重ねてみてください。
いきなり強い練習をしてしまうと故障してしまうので。


では今回はここまでです。
次回も楽しみにしてください。
次回のタイトルは「睡眠の質を高めるにはどうしたらいいのか」
について書く予定です。


二平 智裕

  • 2020-03-29 (日) 13:26
  • コラム
  • 作成者:long jumper

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