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ワンスアポンなタイム in Hitachi (Vol.7)

Vol.7  『弱虫スパイク(第四話)』


陸上部、どこ?


キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン
中学初日、放課後を知らせるチャイムが鳴った!
リックジョウブ〜、リックジョウブ〜、
陸上部は〜どっこかな♫
集合場所聞いてなかったから、、、
いろはやま先輩は2年1組だったっけ行ってみよう。
教室の前、ドキドキする。
近くにいた先輩のクラスの人に訊ねた。

“あのー、いろはやまサンはいますか?”

”君は?”

”陸上部に入部したいんです。”

”陸上 部? 愛好会かなんかの間違いじゃないの?”

”えっ、、、”

どういうこと?

”サトーくん”

“あっ、いろはサン。陸上部はどこに行けばー”

“ここでいいよ。一緒に行こう。

靴を履いて外に出た。


校舎の横。
頭上の渡り廊下、体育館に直接行ける。
そこを足速に行くのはバスケ部の人かな?
ぼくらはその下のところ、
いろはやま先輩と二人でほかの部員たちが集まるのを待った。
体育館からウェアに着替えたサッカー部員たちもゾロゾロと出てきた。
すごいなぁこれが部活動ってやつか。
いろはサンが手を振った。

“オー、まつは!”

あっちから一人来た。

“この子がサトーくんだよ。”

“オゥ。オレ、まつは。”

そっか、まつはセンパイか。

“サトーです。よろしくお願いします。”

“じゃ、行くよ。”


女子たちのかけ声が賑やかなバレー部の横を過ぎ、
三人は校庭の端にある松塚に荷物を置いた。
着ていた学ランはバッグに、そこでジャージに着替えた。


”ジョッグ行こう。”


300mトラックを三人で走り始めた。
いろはセンパイの背中。
センパイが先導し、
ほかの部の人たちに手を振り愛嬌を振りまきながら…
んっ??
バックストレートはサッカー部と野球部のあいだを抜けて。
第3コーナーのテニス部は、
近ごろはやったアニメの影響で女子部員が急増した。

聴いてみた。

“あの、ほかの部員は?”

“あー、あと二人いるけど。そのうち来るよ。”

“ほかの一年生は?”

“サトーくんだけだよ。”

… そう。かー。

陸上はマイナーだしなぁ(^^;

“いろはサン。さっき二年生に陸上部なんて無いって言われたんですけど…”

“大丈夫。ちゃんと陸上部だよ(^^)”

“愛好会ってからかわれて…(◞‸◟)”

“部員は少ないけど、陸上部さ!”

“そうなんですね。。”

“そう、君は大事な一年生。だから絶対やめないでくれよ(^^)v”


佐藤 敏哉

  • 2020-06-14 (日) 13:01
  • コラム
  • 作成者:long jumper

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