- 2020-06-14 (日) 13:01
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日立陸上クラブ Hitachi Track & Field Club
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Vol.7 『弱虫スパイク(第四話)』
陸上部、どこ?
キ〜ン コ〜ン カ〜ン コ〜ン
中学初日、放課後を知らせるチャイムが鳴った!
リックジョウブ〜、リックジョウブ〜、
陸上部は〜どっこかな♫
集合場所聞いてなかったから、、、
いろはやま先輩は2年1組だったっけ行ってみよう。
教室の前、ドキドキする。
近くにいた先輩のクラスの人に訊ねた。
“あのー、いろはやまサンはいますか?”
”君は?”
”陸上部に入部したいんです。”
”陸上 部? 愛好会かなんかの間違いじゃないの?”
”えっ、、、”
どういうこと?
”サトーくん”
“あっ、いろはサン。陸上部はどこに行けばー”
“ここでいいよ。一緒に行こう。
靴を履いて外に出た。
校舎の横。
頭上の渡り廊下、体育館に直接行ける。
そこを足速に行くのはバスケ部の人かな?
ぼくらはその下のところ、
いろはやま先輩と二人でほかの部員たちが集まるのを待った。
体育館からウェアに着替えたサッカー部員たちもゾロゾロと出てきた。
すごいなぁこれが部活動ってやつか。
いろはサンが手を振った。
“オー、まつは!”
あっちから一人来た。
“この子がサトーくんだよ。”
“オゥ。オレ、まつは。”
そっか、まつはセンパイか。
“サトーです。よろしくお願いします。”
“じゃ、行くよ。”
女子たちのかけ声が賑やかなバレー部の横を過ぎ、
三人は校庭の端にある松塚に荷物を置いた。
着ていた学ランはバッグに、そこでジャージに着替えた。
”ジョッグ行こう。”
300mトラックを三人で走り始めた。
いろはセンパイの背中。
センパイが先導し、
ほかの部の人たちに手を振り愛嬌を振りまきながら…
んっ??
バックストレートはサッカー部と野球部のあいだを抜けて。
第3コーナーのテニス部は、
近ごろはやったアニメの影響で女子部員が急増した。
聴いてみた。
“あの、ほかの部員は?”
“あー、あと二人いるけど。そのうち来るよ。”
“ほかの一年生は?”
“サトーくんだけだよ。”
… そう。かー。
陸上はマイナーだしなぁ(^^;
“いろはサン。さっき二年生に陸上部なんて無いって言われたんですけど…”
“大丈夫。ちゃんと陸上部だよ(^^)”
“愛好会ってからかわれて…(◞‸◟)”
“部員は少ないけど、陸上部さ!”
“そうなんですね。。”
“そう、君は大事な一年生。だから絶対やめないでくれよ(^^)v”
佐藤 敏哉